心のとげぬき。

境界性人格障害者の被害者のトラウマを減らしたいがためだけにブログをはじめてみました。

バリハゲ

○バリハゲ


ゴキホイには、当時セロリとよく絡んでいた男性がいた。
彼を仮に、バリハゲとする。
あまり、多くの人間と交流があるわけではなく、少人数でささやかにゴキホイを使用しているイメージのユーザーだった。
私も気が向けば絡む程度で、その他大勢の認識だったが、スキルや才能は人一倍あったバリハゲだった。
そのわりには、あまり交流が広くはなかったので、私は疑って避けていたのだが、どうにもセロリがオフ会をやる!と言い出し聞かないので、しぶしぶ私も参加することとなった。

どうしても気乗りしなかったので何度も断ったのだが、セロリは脅すような態度で「せっかく遠くから来てくれるんですよ!」と、逆ギレする始末。どうやら、バリハゲは北国の人らしく、車で何時間もかけて東京へ繰り出すらしい。

セロリにあうためらしいので、二人でやれよと思っていたが、不安らしく私が生け贄になったのだ。
今の私なら、こんな息苦しいモンスターとのオフ会は、当日風邪引いたから無理メールを送りそのままだろう(笑)絶対にいかない自信があるが、当時はゴキホイを続けたい気持ちがあったので、セロリとはもめごとを起こしたくなかった私は仕方なくいくことになった。


だが、このオフ会の少し前に私は財布を落としてしまい、お金がないから参加できない。頼むから二人でしてくれと、必死にメールをしたが、セロリはキチがいのように「もう食事の予約もしてるんですよ!」「遠くから来てくれるんですよ!」「お金は私が出しますから!」というだけで、話になどならなかった。なんとしてでも、絶対にこい!という、必死さが怖すぎていかないとゴキホイで周りにないことないこと言いふらされるのだろうと思った私は腹をくくった。
ちなみに、結局ジュース一本ですらセロリはおごってくれず、無言の圧力をかけセロリはバリハゲに昼飯代を出させていた。



オフ会当日、待ち合わせ時刻ギリギリになってしまい、遅れそうになったのだが、セロリも遅れるとメールをしてきた。

そして、指定場所についたのだが、そこには相撲部屋から抜け出してきちゃったのかな?というような、腹のでたハゲがいた。どう見積もっても三桁はある。百キロ越えの友達より身長も横幅もあったので、かなりの大物だったはずだ。ちなみに、その友達はダイエットに成功したが、そのおかげで、大体の見た目と体重が想像がつくようになった。

そして、体重がどうのよりも、頭がとても寒かった。赤ちゃんの頭皮のようで、かなり寂しい状態だった。なぜそうなったのかが気になった。基本的に、私は人の外見は気にならないのだが、今まであった人のなかでここまで誉めるパーツがない人間はバリハゲだけかもしれない。
頭皮は体質もあるから仕方ないが、体重もなんとかできなかったのかなとか、色々と悲しい気持ちになった。
そして、性格の悪さがにじみ出たような顔をしていた。七福神の福の神を邪悪な顔にしたみたいで、目は細く鼻もぺっちゃり、まゆげもうっすらでほぼない、歯並びも最悪。歯はあるが赤ちゃんの歯みたいで小さく脆そうだった。とりかえてあげられるなら、えなりかずき君とどこかしらのパーツを交換こできませんか、高須院長と、思わず独り言をこぼしそうになった。


まさか、こいつじゃないよなと思い、念のため確認に声をかけてみればどうやらこれがバリハゲだったらしい。この世の残酷さを呪った。
最悪のオフ会を覚悟した瞬間、セロリが慌ただしく走ってきた。

この時、直感で“セロリはこの待ち合わせ場所が見えるところのどこかから監視していたのでは?”となぜか思った。

電車が遅れるといっていたのに、ほぼ私と同じ時間についたことと、電車の方向ではなく変な方向からきたことがとても不思議だったが、それでもバリハゲのインパクトが強すぎてその時は気にならなかった。

自己紹介をしたのだが、当たり前みたいにセロリは自己紹介をしなかった。
「ああ、はあ、ああ」みたいなことをいっていた。カオナシの方がまだしゃっきりしていたように思う。
何にしても失礼な態度だった。いくら、虐待されていて基本的なことを親から教えてもらってないにしてもこの態度はないと思った。
バリハゲは、小学生女子みたいに照れながら、本気で滝のような汗を垂れ流しながら挨拶した。
過言ではなく、汗が華厳滝だった。北国の人だから仕方ないのか?とも思ったがセロリと私はコートを着ていた。暖かい日だったといってあげたいが、クリスマス間近だったので確実に寒かったのは覚えている。それでもバリハゲは終始とめどなく温泉のようだった。挨拶の時だけでなく、ほぼずっとハンドタオルで汗を吹いていたのが気になった。
体は暑そうなのに、頭は寒そうですね、と言いたいのを堪える修行をさせてもらえる一日だった。
そんなバリハゲは自己紹介の際は全くハキハキしていなくて、今にも泣き出しそうだったのを覚えている。私は普通に挨拶をしたが、挨拶ってそんなに大変なことか?と、疑問に思ったのを覚えている。

バリハゲは、セロリに対しては、5歳児男子が怒られた後に母親を見つめるような顔でずっとセロリを見ていたため本当に今まであったどの男性より気味が悪かった。
常にセロリにビクビクしていた感じだ。セロリはセロリで、バリハゲと一度も目を会わせることはなかった。

今日が全員初対面なはずなのに、なにかが変だった。

それもそのはずで、このオフ会の一ヶ月ほど前からセロリとバリハゲは電話を毎晩深夜にしていたらしい。
あとから聞いたことだが、毎晩何時間もバリハゲから電話が来たので仕方なくセロリは相手をしていたらしい。
さすがに、私もセロリに同じことをされていたのでこれは完全に嘘だと思った。

セロリは深夜にワンギリやメールで「今電話してもいいですか?」など私にしょっちゅうしてきていたので、絶対にセロリは嘘をついている確信があった。

私は無視をしたり一方的におやすみメールしたり、気がつかないふりで逃げていたが、バリハゲはまんまと罠にかかったのだろう。

そこで、イケボだったので、タゲにしようと思ったが、来てみてビックリ、マツコもビックリの力士ハゲだったので、途端に塩対応になったのだろう。
愛想笑いもないし、目もあわせてもらえないバリハゲはさすがに少し可哀想だったが自らボダトラップにかかったので味方はできなかった。勿論、セロリにたいしても何の感情もなかったので、なんとも言えないオフ会になった。

というか、今思い返せばこれからはこんな低俗なプライベートはありえないので、もう少しあの異空間を楽しんでおけばよかったとも思える。

バリハゲの下らない話をきかされて実はうんざりしていた、とセロリは後に毎回言うのだが、それが事実ならばなぜオフ会を企画したのかが、未だに私には理解できない。

おおかた、実際あってみて理想と違ったので棄てただけなんだろうがあまりに身勝手すぎるだろう。
バリハゲもバリハゲで、「内縁の妻がバツイチ子持ちなんだけど、どうしよう」や、「昔は不良仲間と悪さばっかしてた」とか言っていたらしい。
その段階できれよ、と思うのだがこの段階ではイケメンな可能性があったから捨てられなかったんだろう。
ネットの人間にこんなことを話してしまうような人は私は絶対に勘弁だが。

セロリはあってからだったが、バリハゲは会う前から重い話してきてんだから分かりやすいだろって思って非常にあきれたのを覚えている。その電話の内容を事前に教えてくれていたら私は絶対にいかなかったし、いい断る理由になったのにセロリは本当にあほだなあとしか。
電話であらかじめ虐待話でもして洗脳して、私に見せつける予定が、来たのがデブハゲだったので、目もあわせず、何をいっても無視か、ああ、くらいしか言わなかったのだろうなと。

夜九時くらいに夕飯(まさかのファミレス)でたらふく食べて、駅前で解散したのだが、その時のバリハゲの発言は今でも覚えている。
「俺は一人寂しく運転して返るのか」
いや、早く帰れよ(冥土とかあの世とか土に)。と思いながら、5分くらいだだをこねていた。
要は、せっかくわざわざ何時間もかけて東京へきたのだから、やらせろ。ということなのだろうが、オオデブはのしかかられて圧死する可能性があるし、中身もかなりヤバイと感じていたので、そそくさと解散した。というか、なかなか帰らなかったので足早に私とセロリはその場を去った。
去り際って肝心で、セロリもよくやっていたが、無愛想だったり駄々をこねるやつにはなぜか二度と会いたくなくなる。
また会いたいと思う人ほど颯爽としていたり、笑顔だったりする。
セロリもバリハゲも本質は大差ない。


それにしても、なんとあわれなことか。
ネットでタゲを漁るボダも、下心でわざわざ遠くから運転してきたバリハゲも、どちらも手ぶらで変えるだけでなく、その後SNSでの関係も消失するとは(笑)
本当にあわれの極みだ。
類ともなのに、セロリは最後までそれがわからなかった。

簡単に言えば、セロリはその後のバリハゲの対応や態度に対して異常なほど私に毒を吐き出したし、バリハゲも積極的に他者と絡まなくなった。

その日の流れは、東京観光とは名ばかりのセロリがいきたい場所に行き、昼飯を食べ、カラオケにいきファミレスで夕飯で解散だ。
ちなみに、「食事も予約してるんですよ!」と言われたので行ったが、昼飯はなか卯だった。
遠くから来てくれた人にたいして、チェーン店とはセロリも何を考えているのだか。
私なら友達がやってるオシャレな創作料理店とか、友達が仕切ってる貸しきれる店とかいくのに、なんでくつろげないとこわざわざ行くのかよくわからなかった。なんで、なか卯?予約が必要なの?北国にもあるでしょ、ここにしかないお店つれてくんじゃないの?と、セロリに嘘をつかれたのが理解できなかった。
キャンセル料がでたら、マズイと思ったのでいったのだが、結果まんまとセロリに嘘をつかれた。だがこのおかげで、私はこのゴキホイにはガイキチしかいない!とわかり、次第にバレないように徐々にフェードアウトする決心がついた。
その後は、うまく仕事が忙しいふりをして逃げたわけだがそれでもあの手このてでセロリは「会ってください」メールをしてきた。
もう、嘘つきはうんざりだ。

ちなみにその後、バリハゲはセロリに何十万という電話代を請求してきたらしい。
私を騙してオフ会に参加させたのだからどこかしらでバチが当たるとは思っていたが、バリハゲから請求がくるとは思わず笑えた。
払わない姿勢でいたが、「○○劇団に所属していた○○ですよね」と、特定され脅されたと私に泣きついてきたので適当に返しておいた。

興味がなかったし、さすがにあきれて「劇団に所属していたとか、自分でしゃべっちゃったんでしょ?じゃ仕方なくない?てゆか、なんでそんな長々電話すんの?毎晩なんて恋人でもしなくない?重いよ。あってもないのに勘違いさせるようなことしたの自分でしょ、全部セロリのまいた種だよ、勘違い男じゃなくてセロリのは粉かけてるって思われても反論できないんだよ。世間的に好きでもない人と毎晩何時間も電話するのおかしいよ、セロリ病院いきなよ、頭のだよ。これを期に檻のついた病院に入れてもらいなよ。きっと空きはあるよ。勘違いさせたり、めんどくさいゴタゴタなくなるから、結果オーライじゃん。いつも不安定な私を見捨てないでくれてありがたいですとかいうけど、バリハゲみたいなのが、当たり前のリアクションなんだよ。見捨てるどころかぶん殴られても仕方ないことしてるんだよ。バリハゲはバリハゲで存在が黒歴史だけど、かなり痛々しい高齢童貞って感じだけど、バリハゲのこと私に悪く言う権利なくない?自分でオフ会を企画したの忘れちゃったの?私もバリハゲ嫌いだけど、口も聞きたくないから他の人にいいなよ、私がオフ会を企画したのならいいけど、セロリが東京にわざわざ呼んで勝手に逆ギレしてるようなもんじゃん、ご飯代も出してもらってよく言えるよね?」とはいっておいた。
セロリが、私のせいではない。電話をしていたくらいで恋人ヅラするのも、しつこくせまるのもおかしい!全部あのデブがおかしい!と言っていたので、さすがにこれは毎晩電話をしていたセロリがおかしいと私は意見を曲げなかった。

ここだけは譲れなかった。

請求するのは確かにおかしいが、そこに至るまでに洗脳やしつこいプロセスが絶対にあったはずだし、そうでなければ自分の見る目がなかった経験不足を考え直す良いきっかけだろうと、何度も言ったがセロリが理解することはなかった。

何度も真剣に、例え相手がハゲでも不細工でもデブでも心をもてあそんではいけない、オモチャではないと言ったが伝わらなかった。
あうまではあれほど持ち上げていて、会って顔見た途端に拒絶の態度は人としてだめだ、と注意はしたがまるで、聞き流されて話にはならなかった。

これは、最後にセロリにあうまで毎回セロリがいっていたので、私は根気よく「深夜に電話したセロリが悪い」と言っていたが、これだからネットストーカーは怖いと、セロリは勝手に自己完結していた。

ちなみに、普通は遠くからきてもらうならお土産とかお菓子を用意するものだと思っていたのだが、セロリはなぜか100均で買えるレターセットに自分の思いを込めましたとか言いながら直筆の手紙を渡していた。

私に渡されたものは、中学生が書いたような内容の手紙でひどく腹が立つものだった。
私の本名を教えちゃいます!F・F (実際は違うイニシャル)です!うたたねさんだけ、特別です!誰にも言わないでください!

とかなんとかで、頭わいてんのかこのガイキち、と思ったので、びりびりに丁寧に破ってゴミ箱に捨てたら気持ちがよくなりました。
芸能人気取りかなんかしらないが、バリハゲにもこんな手紙を渡していたのならむしろ感動する。
しかも、100均。

今にして思えば、写メとっとくんだった!とも思うのだが、いい気分になる内容でもなかったし、捨てて正解かも。いや、どっちでもいい(笑)